速く走るというのは「接地から次接地」の間にどれだけ”効率のいいキック”ができるか?
ということにつきる。キックといっても地面をかいたり蹴りにいったりという次元のことではなくて‥
そこには多くの側面があることをカットで理解を深めていきながら、その質を高めていく
ことにつきる。
接地した瞬間にどんな筋群を使っているのか、どういう接地がいいのか、どういう姿勢がいいのか‥
接地の中間局面ではどんな筋群を使っているのか‥‥……
離地局面では‥‥?
狙った接地をするためにはどういう局面で意識しておかないといけないのか‥など。
走りの循環運動の中で何が起こっているのか?どういう特性があるのかを理解して、
目指すべき結果に対して・ポイントに対して‥そのポイントが的外れな意識ではないか?
狙うべき結果にするためにはどういう意識にする方がいいのか?を知り、理解して
実践して身に着けていくという知識と経験の中で走りが洗練されていくという奥深さがある。
トップスプリンターの動きはこう見えるから真似してみよう というのも、経験を増やす意味では
大事かもしれないけど、外側に見える結果(カタチ)というのは意外と意識していない結果の部分だったりもする。(もっと本質があるでしょう。)
そういうポイントは実際に対談してみて「え?そこ意識してないんだ!?」と驚くこともある。
ここ こういう風に見えるけど ここ意識してるの?ってきくと「そんなポイント全く意識してなくて結果」みたいなことが多々あります。(笑)
選手それぞれで関節や筋肉のつき方も違う。同じ意識でも露出するポイントは違って見えるということなんでしょう。
ただ着眼点を変えれば共通するポイントがあるのもまた事実。
そこへの持っていきかたや引き出しの数がトップスプリンターと2流、3流では桁違いな感じがしますね。だからトップは高いレベルで安定できる。
私の全盛期のシーズン ベスト10秒42 10秒45×2回 10秒46×1回 10秒47×1回 10秒48×2回 10秒49×2回 ベスト以外もこのタイムを出している。
でもシーズンのランカーTOP10に入るような人達ってもう一段ギアが上がった高いレベルでこういうことをしてる。
すごいですよね。公認記録で10秒0~2で走ってるんですよねーー。
ここまでくれば身体的なポテンシャルとかも結構関係するのかもしれませんが‥
当時の私の体と技術ではこの10秒4台のタイムで技術的な身体的な記録の飽和状態だったと理解しています。
ある程度目指すべきゴールや結果というのはあって、共通事項もある。
知識と意識と結果
点でとらえ過ぎず、線・面で捉えてアプローチすること。
不調な時って以外と視野も狭くなってるから…そういう時ほどナーバスになってることが多い。
そこに気づいてアプローチを変えることで見えることもたくさんある。
ずっと一定の意識でいける程甘くもない。
ヒトがぶれている以上、意識が一定なんてありえない。
そのブレに気づいてコントロールするノウハウとさらなる経験のつみ重ねによって
動きは洗練されていく。
積み重ねで接地もそれに見合う意識もとりまく動きが見えてくる。
世界・日本には才能を持ったたくさんの選手がいて、それを本気で磨こうとしている。
磨かれなければ才能は開花されることはない。