陸上っていうと「ただ走ってるだけで何が楽しいのか」と言われることが時折あるでしょう。
単純明白な競技であり、人間やっていれば大抵の人が経験する動作なだけに
そういう印象を持たれてしまうことは仕方がないのかもしれません。
私たちは競技として走る事に取り組んでいるので「速く走る」ということを目的として取り組む
という条件がついてくる。
速く走ろうとすれば、そこには体力的(筋力や筋持久力など)な要素もあれば技術的な要素それだけには留まらず集中力や洞察力、精神的、頭のかしこさなども必要になってきます。
これはスポーツ全般的にそうでしょう。
何かを極めようとすると出てくる様々な課題。
これが「走る」という種目においても存在するということです。
何となく練習を走るのか?向上心を持と自分と向き合い取り組めているか?
基本的には同じ練習メニューをこなしていく。
・洞察力
・意識の方向性
・アドバイスを受け入れる(聞く力)
・集中力
・向上心
この辺の内容が欠落していくと1年後にはすごい差になってしまう。
努力する子はとことん努力するし自主練をこっそりしていたりもする。
個別でアドバイスしても次の練習ではすっかり抜けている選手もいれば継続できている
選手もいる。
与えられた条件はみな同じ。
ただ個人競技なだけに、ここのポイントには大きく個人差が出る。
全て自分自身に結果としてかえってくる。
大切なのは何をするか?ではない。
どういう目的でどういうゴール設定で取り組めているか。
これは小さい子でも同じ。
きちんと意識し続けるかどうかそしてそれを継続できているかが成長には欠かせない。
これは大人になっても同じ。
私自身1本1本、1歩1歩を適当に走ることはない。
必ず次やることを整理してスタートを切る。トレーニングの流れや体調も常に意識して
動く。
そこで出てきた修正点や課題を練り直して次の練習や1本へつなげる。
試合を見据えて動く。
この繰り返しでしょう。
その繰り返しの中に、深みや意義があり、自分がその動きや感覚に到達したときにさらに上の次元で
動く選手の凄みが真の意味で理解できる。
トップアスリートを見る目も「この選手速いな」というざっくりしたものからこの選手のこういう動きやこういうところが凄いと面から点で凄さが理解でき、それを断片的な情報としてのみ捉えるのではなく、一連の動作としてならして動いている。
ここまで捉えきれた時に本当の意味での「差」が理解できるし何をしないといけないのかという課題が明確になっていく。
私自身スプリントを20年以上やっています。(一線を退いてから趣味みたいな領域での陸上が10年くらいありますが‥(笑))
情報も新しくなっていく。流行も変わる。
you tubeで陸上配信者も増えたりしていますが、本質については触れない人もたくさんいる。(あえて?)コアすぎて伝わらんしね・・・
まだまだ見えてないこともあるし、辿りつけてない領域もある。また自分の体では表現しきれなかった技術的飽和点も感じました。
ただ、人よりは短距離のことが詳しく、人より走ることが速く指導する立場にたって今指導しています。
10秒4を生で伝えるのが私の仕事。そしてそれより先の領域へ引っ張り上げる選手を作るのが私の役目。
選手に乗り移って指導する。
これを子供たちに対して本気で伝えていきたい。
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