その道を歩くものから・・

短距離走 とてもシンプルでわかりやすい競技。
単純であるがゆえに奥が深い。

科学的な知見も結構進んでいる競技。

私自身 短距離を20年以上やってきていて色んな技術・トレーニング・
意識を持って現在も取り組んでいるが科学的エビデンスが明示されていても
その形だけを真似したところで本質に辿り付けないことは多くある。

私自身ずっと短距離を続けてきて11秒台の感覚、10秒後半の感覚、10秒前半の感覚というのは大きく違うものがあるしそこに辿り着くまでのトレーニング過程や意識の変遷も大きく変わっていったように思う。

11秒程度であればはっきりいって誰でも辿りつく領域だろう。
(よほど間違ったトレーニングを行わない限りは・・・後本人のやる気と取り組み姿勢)

ただどんな11秒に仕上げるかというのは今後10秒台を目指すうえでかなり重要なフェーズになるのではないだろうか。(的を外したフォームでも走れてしまうタイムだから)

多くの指導がある中で「動きの質」は結構指導者のイメージや意識に起因し
変化するもの。それがどんな風に定着するかでその選手の動きは「クセ」となって定着し故障リスクの増大や記録の頭打ちを早く迎える結果を起こしてしまう可能性がある。


見える現象がこうだからこうしてみよう! ありかもしれないけれど
トップ選手の意識に触れるとそこは狙ってないんだよなーということが意外と
多く 意識や取り組みからその動きは「結果的にそうなっている」ということはザラにある。

意識や科学に触れ方法論を探っていく。
トレーニングメニューやストーリーもそれらを意識しながら作り込んでいく
その継続が自身のスプリントセンスを磨きながら正しい動きへと導いてくれる
近道だ。


地面を蹴る・脚を高く上げる・つま先で走ろう これらのワードは誰でも言える目に見える現象。
そうじゃない。むしろやらない方がいい意識すらある。

もっともっと深い意識がありコントロールがありそれをトレーニングで熟成させていくというのがシンプルな種目である100mの醍醐味でありそれを研究していくことが自分のコントロールにつながる。

自身が競技して高みを目指す上で経験した意識や知識。
そしてトレーニングバランス。

これを自身にあったものに変化させて取り組みを継続したり
指導という観点からそれを噛み砕いたものをチームのメニューに組み込んだり
する。

「かけっこ」からスプリント(競技として)高みを目指すならスプリントを知るものから情報やアドバイスを
もらいたいしそのレベルや知識は高い方がいい。

私自身常にスプリントではそのトップ選手から話を聞きに行こうとしていたし
短距離が速くなる上で派生して必要になっていく要素についてはその分野の専門や論文から知見を得たいと思う。

科学は進化する。

今は選手でありながら指導者という立場でもある。
自身がルーティン化(衰退を表す)することなく常に前線を歩くつもりで学び続けたい。
その結果「本気になる選手」(コーチだけ本気でも熱量の差があると噛み合わない)全国で戦いたい!日本代表になりたい!! が出てきた時 高いレベルで本気で向き合える選手・コーチであり続けたい。