今日関東地方も梅雨入りしたと発表されました。
沖縄県はそろそろ梅雨明けでしょうか。
緊急事態宣言下で様々は施設が閉鎖される中で、軒下練習ができないので
雨天時の練習というのは厳しいものがあります。
早く通常練習できる環境・日常が戻ってきてほしいと思います。
子供たちの指導をしながら、思い出すことや気づかされることが多く
情報をアウトプットして指導する一方でインプットも行っています。子供たちの技術的な成長だけではなく、私自身の競技力の向上や技術変革にもつながっているなと感じます。
バイメカで相関があるとされている結果があるとしてどういう意識と練習でそこにもっていくのがいいのか?
20年以上陸上をやっていても正解がない世界だなと思いますが、それでもある程度の道筋や方法論はわかります。
重要なのは「自分を知り、自分をコントロールする力を養うという能力」
指導者としてはそこを見極めながら適材適所で意識してコンントロールできる要素を入れていくこと。
今日はAという意識で調子がいいのに、1週間後にはAと真逆のBという意識をしないといけない時もある。
でもそれは、どちらが正解というわけではなくて、その時の自分の状態にあった動きを見つけていけるかどうかではないでしょうか。
よくも悪くも型にはまり過ぎない「臨機応変」に対応できる能力を養っていく必要があります。(選手も指導者も)
自分を知るためには競技(練習)の間でいうとウォーミングアップもかなり気を遣う場面。
ただ与えられたアップメニューを消化して「筋温を高めるだけ」の意識レベルでやっていると
いつまでたっても自分の体を知ることはないでしょう。
ドリルも「ただ筋温を高めて、関節可動域を出すだけ」と考えていただすごく残念な選手に育つでしょう。
今日の筋肉の状態・可動域はどうか、体の状態を歩行やジョギング・ドリル等で確認しながらレースできる状態に仕上げていく。
朝起きて一歩踏み出すところからアスリートは感覚を追い求める。
なんなら眠っている間まで。(私はそんなレベルまで追い求めてませんが・・)
自分のその時々の年齢や身体・時期を考えながらの自分を知る。
その積み重ねが自分を知るきっかけになり自分をコントロールする根源になる。
また競技場にいる時間というのはたった数時間しかない。
一流の選手がなにをしているか?その数時間でそんなに差がでるのか?
彼ら・彼女らは
コンディショニング(疲労を極力ためずに質の高い練習をする)を行ったり・身体のバランスを気にしながら荷物を持つ手、階段をどちらの足から登るのか、歩くときにどこを起点として動かすのか‥栄養面で何を食べたら調子が良くて何を食べるとパフォーマンスが落ちるのかなど練習時間以外が練習時間になっているという意識の高さがある。
(神経質になるのがしんどくて競技を辞めていく人もいますが)
私も最近競技に打ち込むようになってからコンディショニングは週5・6回実施(ほぼ毎日)しています。
イメトレや動作の研究もしてます。筋活動を学び、どういう鍛え方をすれば効率よくパフォーマンスが出せるのか。
別に選手としてはプロでもなんでもないけど、好きだからそれをやる。
指導者としてもそれを伝えたいからやる。
お酒を飲みたい、ギャンブルをしたい、たばこを吸いたい‥
色んな好きがあるけど、私にとっては自分の体をコントロールすることが好きで幸福を感じる。
(自分自身がそういう意識でいればきっと、そういう意識レべルの人と巡り合うし、そういうコミュニティに入っていく)
一流の空気に触れ自己啓発していく。それをパフォーマンスに反映させる。
数年前にあるボディビルダーに会って同じようなことを言っていてすごく共感したのを覚えている。
その方もウェイトトレーニング指導をベース内で行っていて、お酒も何も全然興味がないと言っていた。
アスリートとしての自覚
この意識が強い選手が結局は強いのではないかと思います。
突き詰めればとこまでも深い領域へと入っていく。
神経質であり続けることが正解だとは言えないけど、それくらい私生活でも自分の体を気遣って競技へと反映させようとしている人と競技場のいる2時間だけしか集中してない選手と同じ土俵か?と言われたら確実に違う。体を動かすだけが練習ではない!
練習は量をこなすだけ、また質を求めてるだけ競技力が向上するほど甘いものではない。
もちろんある程度の競技力向上は求められる。(ある年齢に達してから競技に対して本当に上の世界を見たいと思った時‥アスリートとしての本当の自覚ができる)
選手自身が意味を理解して向上心を持って取り組めるか。
私生活の時間の方が長いわけですから、そこで自分の状態・感覚を追いながら生活していくことで調子が悪い・調子がいいの裏付けもできるし、故障する原因もすごくつかみやすくなる。
例えば右足の地面からのレスポンスが悪い・筋に変な緊張がある…どの筋に緊張があるのか。どんな活動で違和感がでるのか。
これを把握するには筋の名前も知らないといけないし、活動もしらないといけない。
これはこれでまた深すぎる領域なので基本だけでも押さえて、あとは外部へ委託でもいいと思う。
私自身、競技を始めてから体調や疲労具合をある程度数値化してきた。これは誰が見てもわかるわけでもなく、オリジナルの数値。
でも筋力も骨格も‥体格は十人十色なので自分を数値化するということで自分自身を追いやすくすることができる。
レースでのフロックをなくす。出したい時に出したい記録を出す。
すくなくとも陸上100mはグランドコンディションを除けば自分の体や姿勢を自分でコントロールしていいよって言われている競技。
この特性をきちんと追い求めていくことが大事。
そういう意見を求めて今になっても地元で現役をしている同期や後輩などから走りの動画が送られてきて動きを見てほしい・どこをどうすればいいか?という連絡を受けることがあります。
私自身の知識・経験・意識・実践して得られる感覚を頼ってアドバイスを求めてくれることは
非常にうれしく思います。
子供たちの今持てる能力の中で、力を引き出すためのベースの動きを作っていく。
中長期的に心身の成長と技術を向上させていく。
アスリートとしての自覚のベースがないと細かな技術や体力トレーニングもいきてこない。
私も昔から知識があったわけでもないし、200mデビュー戦は女子なみのタイムでした。
ただ、そこからタイムを向上できたのには知識や様々な情報を得る事ができる環境があったから
だと考えています。
一つ一つ階段を上る。段飛ばしはできない。
子供のうちから少しずつ少しずつベースを作っていく。
体力トレーニングやこまかな意識も含めた伸びしろを少しずつ自信の中に落とし込みながら、
成長していってほしいし成長していきたいと思います。