100mで重要なスタートという局面。
何に着目してスタートを切るかでその後のレースの流れが大きく変わってきてしまう。
短距離を20年以上やってきて本当に色々なスタートの型・意識を試してきたがシンプルな
動きである一方で奥の深さにいつも気付があり「まだこんな感覚が残っていたのか」と
思う時もある。
前後・左右・上下の重量配分と日々変化する体の中でそれを感じ修正していく能力。
100mという距離の中でスタートだけ決まっても残りの99mの流れが悪ければすぐに相殺されて
自分のレースは崩れていくし、どれだけ中間以降上手に走れてもそこまでの流れが悪いとスピードに
乗り切れずに中途半端なレースで終わってしまう。
外してはいけないポイントはいくつかあるとして
それに固執してレース全体でトレードオフされる個所がないようにバランスも考えながらクリアランスの輪郭を作り込み感覚を磨いていく必要がある。
また同じ型からでも動き出しのポイントが変われば全く別物の展開にもなるという繊細な局面でもある。
0から1を作る局面。
自分で姿勢を作ってから動き出せるという特性。
ここを追求し、のちのレース構成から見えてくる課題を磨いていく。
スタート➡加速➡中間➡後半
どれだけきれいなグラデーションで走り切れるか。
流れの中に見える接地(1歩)の質。
トップスプリンターが踏み外さない 接地のピント。
これを追求していくことが100mの楽しみだ。
スタートから始まる100m
